
雨の中、気比の松原を背に港大橋を駆け上がるライダー=5日、敦賀市(宮本宰直撮影)
今庄365スキー場を出発するライダーたち=5日、南越前町板取
今庄365スキー場を出発するライダーたち=5日、南越前町板取
ゴールを目指し山道を駆け上がるライダー=5日、敦賀市新保(宮本宰直撮影)
雨の中、海岸沿いを走るライダー=5日、美浜町山上(宮本宰直撮影)
雨の中、久々子湖そばを快走するライダー=5日、美浜町金山(宮本宰直撮影)
地元中学生らによってご当地補給食が提供された金ケ崎緑地公園の補給所=5日、敦賀市金ケ崎町
自転車で自然豊かなコースを駆け抜ける「ツール・ド・ふくい2025」(福井新聞社主催、南越前町共催、ふくいのデジタル特別協賛)が10月5日、福井県南越前町の今庄365スキー場を発着点に開かれた。県内外から参加した889人のライダーが福井、滋賀両県をまたぐコースを疾走。降りしきる雨の中、山や湖、海と景色が次々変わる自然あふれるコースに癒やされながら力強くペダルを踏んだ。
若狭湾や琵琶湖、三方五湖を巡る2コースで行われた。 コースは約190キロのロング、約160キロのミドル、約100キロのハーフが設けられたが、雨風の影響でミドルとハーフのみの開催となった。ミドルは滋賀県にまたがり、琵琶湖1周のルート「ビワイチ」や、国のナショナルサイクルルート選定を目指す「若狭湾サイクリングルート」の一部が含まれた。
発着点の南越前町今庄365スキー場には未明から参加者が集まり、午前6時から次々と出走した。中京圏の自転車イベントによく参加するという名古屋市からの参加者は、あいにくの雨にも「秋の自然を楽しみながら自分のペースで満喫したい」とミドルの部に挑んだ。
ツール・ド・ふくいは順位を競わないのが特徴。ライダーは補給所で仲間と談笑したり、立ち止まって三方五湖の風景を眺めたり、それぞれのペースで楽しんだ。ゴール直前の激坂に屈せずゲートをくぐると、ガッツポーズやハイタッチで喜んでいた。
友人と2人でハーフの部に参加した津市からの参加者は「アップダウンが大変だったけれど、福井ならではの補給食が充実していて助けられた」と話した。
高校生のとき以来、4月にロードバイクを再開したという坂井市の参加者は「つらい坂がいくつもあったが、地面に足を着けずに登ることができた」と満足げ。「来年はより長い距離に挑戦したい」と笑顔を見せた。
新設のサイクリング部門には親子ら34人が参加。南越前町内を自由に散策しながら、スマートフォンアプリ「ふくアプリ」のデジタルスタンプを集めた。
4カ所に補給所、福井の特産品で疲れ癒やす
「ツール・ド・ふくい」では敦賀市、若狭町、滋賀県長浜市の計4カ所に補給所が設けられた。スタッフがご当地補給食を振る舞い、参加者の疲れを癒やした。
敦賀市の金ケ崎緑地公園補給所では、地元東浦中の生徒や福井市内の高校生らボランティアスタッフが、福井特産の福井梅やへしこをトッピングしたそうめんなど計4品を提供。敦賀半島沿いを駆け抜け、疲れのみえるライダーに「あともう少し」「頑張ってください」とエールを送った。
初めて福井を訪れたという東京からの参加者は「コース途中で福井の特産品を食べられるのが楽しい。自然を感じながらゴールを目指したい」と話していた。
(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)