今季初入荷した若狭マツタケ=17日、おおい町名田庄三重

 福井県おおい町名田庄地区の特産品「若狭マツタケ」の収穫が始まった。今夏の猛暑で収穫は例年より1週間遅くなったものの品質は上々で出荷量も例年並みを見込んでいる。地区内のスーパーでは10月17日からマツタケの販売を開始し、実りの秋の訪れを告げている。

 名田庄地区で生産される若狭マツタケは、身の締まりや香り高さが特徴。国内最高級といわれる京都の「丹波マツタケ」にも匹敵するという。

 今季は16日に収穫がスタート。同町名田庄三重のスーパー「カネイチ」は、2日間で計1・1キロ約40本を入荷した。親指サイズのつぼみから、かさが少し開いた高さ10センチサイズまでそろっている。猛暑の影響でマツタケの発生は遅れたが、軸の堅さや香りの強さは十分という。「収穫の出だしとしては量も質も良い。これからの入荷も期待できる」と同店の田中さんは話す。

 県内外の個人や料亭などからは既に約10件の予約が入っている。地区内に田中さんの兄が6月オープンさせた日本料理店(予約制)でも、マツタケを使った料理が提供されるという。

 田中さんは「土瓶蒸しやマツタケご飯などおいしい食べ方がたくさんある。若狭の秋の味覚を味わってみて」と話している。

 カネイチでは、100グラム3千~1万5千円で販売している。在庫状況は同店=電話0770(67)2220。

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