70年前に福井県嶺南地域に甚大な被害をもたらした台風13号を振り返るパネル展「若狭を襲った台風13号災害から70年」が10月25日まで、小浜市の県立若狭図書学習センターで開かれている。被災した町並みを写した白黒写真を中心に、当時の惨状を伝える35点が並ぶ。
1953年9月に発生した台風13号は、愛知県に上陸し北東方向に日本列島を横断した。福井県は台風の進路からはやや外れていたが、県の記録誌などによると県内の死者・行方不明者は116人を数えた。うち嶺南地域が8割超を占めたという。
パネル展は、市民の防災意識の向上につなげようと同センターが企画。南川の増水により崩壊した堤防、木片が大量に漂着した海岸、被災地に到着した救援物資を求める住民など当時の悲惨な様子を伝えている。
現在も各地に継承されているものとして、台風で犠牲となった中崎源治郎・2代目市長らを追悼する慰霊碑や水位標も紹介。災害後にまとめられた記録誌や被災者の体験談などをつづった郷土資料も展示されている。
午前9時~午後7時(土日祝日は同6時まで)。23日休館。
問い合わせは同センター=電話0770(52)2705。
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