こうしたことから、この地には、今もさまざまな形の信仰が息づいています。
若狭路に点在し、人々を魅了するパワースポットの数々。
ぜひ知っておきたい10箇所をご案内します。
1. 若狭彦・姫神社(小浜市)
若狭姫神社
福井県小浜市遠敷65-41(姫神社)
福井県小浜市龍前28-7(彦神社)
☎0770-56-1116
上社の彦・下社の姫神社を合わせて「若狭一の宮」と称される若狭最古の神社。 夫婦の関係にある両社の縁結びパワーは、全国区で知られています。二つの神社の間は1.5㎞あり、両社を訪れることでよりバランスのとれた運気を得られるのだそう。 姫神社から彦神社へという順番で参るのがベスト。両社とも本殿・神門・随神門が一直線に配置されているのが特徴で、両社の社殿群は県指定文化財とされています。 彦神社には根本が一つの夫婦杉、姫神社には子宝や女性に恋と安産を授ける「陰陽石(子種石)」があります。
2. 金崎宮(敦賀市)
金崎宮
住所 福井県敦賀市金ヶ崎町1-4
TEL 0770-22-0938
境内地の大部分が南北朝時代の山城「金ヶ崎城」の旧跡で、現在は人々の憩いの場になっている金崎宮。難関突破や恋愛成就などのご利益がある金崎宮は、桜の名所としても人気のスポットです。「恋の宮」とも呼ばれ、境内の桜が咲く盛りの時期に「花換まつり」が行われます。ここで桜の枝を交換したカップルは幸せになれるというロマンチックな言い伝えがあります。
3. 晴明神社(敦賀市)
晴明神社
住所 福井県敦賀市相生町8−8
TEL 0770-22-8167(敦賀観光協会)
平安期の大陰陽師である安倍晴明にちなんだ神社で、社のあちこちにみられる五芒星の晴明紋が特徴的です。また防火の神としても信仰を集めています。拝殿には、陰陽道の研究に使ったとされる『祈念石』がご神体として鎮座しています。
4. 三方石観世音(若狭町)
三方石観世音
住所 福井県三方上中郡若狭町三方1-1
TEL 0770-45-0017
拝観時間 通年 8:00〜17:00
弘法大師が刻んだといわれる片手観音が祀られ、北陸三十三ヶ所の特別霊場となっています。本堂から山手に入ると流れ出ている山の水は「観音霊水」と呼ばれ、2006年には「ふくいのおいしい水」に認定されました。春は桜、秋は紅葉の名所としても知られ、一年を通じて多くの人が訪れます。
5. 泉岡一言神社(若狭町)
泉岡一言神社
福井県三方上中郡若狭町中野木16
山全体を神様として大切に祀っている、社殿のない神社。 「良きことも一言、悪しきことも一言、心清らかに誰にも言わずに一つだけ願い事をすれば叶えてくれる」と言われています。 祠を持たない神社というものは全国的にも珍しく、日本古来の自然信仰の一例として注目されています。
6. 気比神宮(敦賀市)
氣比神宮
住所 福井県敦賀市曙町11-68
TEL 0770- 22-0794
建立は飛鳥時代と古く、また松尾芭蕉も「おくのほそ道」で訪れたという由緒ある社です。入口にある美しい朱塗鳥居は、国の重要文化財(以前は国宝)に指定されており、奈良の春日大社、広島の厳島神社とともに「日本三大鳥居」とも言われています。秋季大祭や初詣は大勢の参拝客でにぎわいます。
7. 野鹿の滝(おおい町)
野鹿の滝
福井県大飯郡おおい町名田庄納田終
☎0770-77-1734
(おおい町観光協会)
福井と京都の県境あたりにある野鹿谷の林道を登っていくと見ることができる滝。 約30mの落差があり、これは若狭地方最大級の規模です。 その昔、戦に敗れ落ち延びようとした陰陽道を司る安倍家の別当石王丸が、滝つぼから光を放って現れた薬師如来像にその逃げ道を示されたという伝説が残っています。
8. 常宮神社(敦賀市)
常宮神社
住所 福井県敦賀市常宮13-11
TEL 0770-26-1040
神功皇后が、ここで皇子の応神天皇を安産したことから、安産の神様として崇められています。地元では「お産のじょうぐうさん」と呼ばれ親しまれています。神功皇后は、氣比神宮の祭神・仲哀天皇の妻であるため、常宮神社は氣比神宮と夫婦とされ、常宮神社は奥宮といわれています。 毎年7月には、氣比神宮の祭神・仲哀天皇を納めた船神輿が船で海を渡り、神功皇后を祭る常宮神社まで会いに行くというロマンチックな神事が執り行われ、航海や漁業の守護神としても信仰されています。また、国宝『朝鮮鐘』が奉納されていることでも有名です。
9. 土御門神道本庁(おおい町)
土御門神道本庁
福井県大飯郡おおい町名田庄納田終129-9
☎0770-67-3210
参拝時間9:00~16:00
不定休のため相談の際は要予約。外の見学は自由
陰陽師安倍晴明の子孫が移り住んだ、現在のおおい町名田庄。 うっそうとした森に佇む土御門神道本庁は、陰陽道の主祭神である泰山府君や安倍晴明などが祀られています。 五芒星をかたどった提灯や垂れ幕、4色の鳥居が囲む祭壇「天壇」など、現代に受け継がれた陰陽道に触れられる神聖な空間です。 茅葺屋根の趣ある佇まいの本庁に足を踏み入れば、外界から隔絶されたような独特な雰囲気が漂います。
10. 八百比丘尼入定洞(小浜市)
八百比丘尼入定洞
福井県小浜市男山2
☎0770-52-1936(空印寺)
参拝時間9:00~17:00(洞窟は拝観自由)
小浜藩主酒井家の菩提寺で歴代の墓がある「空印寺」の入り口にある入定洞。 人魚の肉を食べて800歳まで生きたという「八百比丘尼伝説」が残る洞窟は、高さ1.5m、幅2m、奥行きは10m程度。 不老不死となった八百比丘尼は全国を行脚し、貧しい人を助け、椿の種をまいて花を咲かせた後に若狭へと戻り、自らこの洞穴に入り死を迎えたとされています。 そして今、この場所には当時を忍ぶ椿の花が咲き誇り、いつまでも若々しくいたいと願をかける女性や、健康長寿を願う人々のお参りする姿が見られます。