県特産品「福井梅」の主力品種「紅映」のポスターを制作した田添さん=18日、福井市の福井工大福井高

 福井工大福井高の田添さんが制作した県特産品「福井梅」の主力品種「紅映」のポスターを、主要産地の若狭町がPRで活用している。昨年開かれた第75回県総合美術展(福井新聞社後援)のデザイン部門で最高賞の知事賞に次ぐ県美展賞に輝いた力作で、田添さんは「大好きな梅の情報発信に貢献できてうれしい」と喜んでいる。

 同校進学科進学コースⅡ類デザイン分野の田添さんは、2年時から県美展の同部門に出品してきた。大の梅干し好きで、父親によると、「制限しないとずっと食べ続けてしまう」ほど。梅干し作りに適した紅映のポスター作りは昨夏、着手した。

 同町のJA福井県梅の里会館まで足を運び、肉厚で皮が薄く種が小さい特徴などを取材。梅干しも購入して自宅で写真を撮り、ポスターでは下半分が埋まるほど大きく配置した。「福井梅 紅映」の文字は、デザイナーで書道も得意な父親にイメージを伝え、複数書いてもらった中から選んだ。背景は同会館でもらったパンフレットを基に、福井梅の歴史などに関する文章でぎっしりと埋めた。

 町は知事賞と県美展賞の作品を紹介した昨年11月23日付の本紙記事で田添さんのポスターを知り、学校を通じ使用できないか依頼。田添さんは「多くの人に福井梅について知ってもらうきっかけになれば」と快諾した。町役場で展示しているほか、今後も出向宣伝やイベントなどで活用する。

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