福井県若狭地方のレモンを使った商品の製造や販売を進めようと、おおい町の飲食事業者が試作品を持ち寄り1月30日、同町成海の道の駅うみんぴあ大飯で試食会を開いた。栽培されている4種を用いたシュークリームやシフォンケーキ、すしなどの味を比べ、意見を交換。商品化に向けた取り組みを進め、町の特産化にもつなげていく。
若狭地方では6事業者ほどが約50アールでレモンを栽培しており計3~4トンを収穫。同町では3事業者が5アールで生産している。レモンは獣害に強く、育てやすいことから注目した。
試食会は同道の駅に商品を卸す事業者らでつくる参画者協議会食品部会の主催。同部会所属の8事業者が1品ずつ出品、関係者ら約30人が試食した。
若狭地方で作られるレモンは酸味の強い「リスボン」「ビアブランカ」、酸味の弱い「マイヤー」「璃(り)の香(か)」の4種あり、それぞれを使った試作品の食べ比べを行った。
ブッセやシュークリーム、ジェラートなどが並び「ビアブランカはレモン感が強く香りがある」「マイヤーは優しい味わいになる」などと意見を述べた。酢の代わりにレモン汁を使い皮をトッピングした「へしこ寿司(すし)」やジャコ天なども好評を得ていた。シュークリームを試作した複合施設「hibi」(石山)の熊谷さんは「4種類とも特長が異なり、苦みがあるレモンはお菓子向きかも。商品化していけたら」と話した。
意見を参考に各事業者が商品化に取り組み、また町では加工品に適した品種の栽培を進めていきたい考え。同部会の古池会長は「レモンを新しい特産品に育て、おおいを盛り上げていきたい」と話した。
(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)