北陸新幹線敦賀開業を契機に、敦賀・若狭エリアが首都圏でも知られ、興味を持っていただけるように、首都圏在住の方を招き、敦賀・若狭エリアのモニターツアーを実施しました。

今回のモニターは、シェアリングエコノミーを通じた新しいライフスタイルを提案する活動などで活躍されている、社会活動家の石山アンジュさん。大分と東京の二拠点生活をされており、関係人口拡大に向けた国の有識者会議のメンバーに選ばれるなど、観光分野に関する知見もお持ちです。

本記事では、その旅の様子を、同行した北陸の空株式会社がご報告します。

 

la clarté  KAGURA【敦賀市】

敦賀駅到着後に、まずは腹ごしらえ。

氣比神宮の真正面にあるレストランでランチを食べるところからスタートしました。

 

2023年にオープンしたばかりの『la clarté KAGURA(ラ クラルテ カグラ)』は、長年空きビルになっていたのをリノベーションしたビルに入るフレンチレストランです。

店内は、洋品店だった頃の内装をそのまま活かしており、以前この場所で使われていたミシンなども、おしゃれな店内のアクセントになっています。

ランチ、ディナーともに、地元の食材をふんだんに使った料理を楽しめます。

石山さんは人気メニューの若狭牛100%のハンバーグランチを召し上がっていました。

「福井は魚が有名だと思っていたんですが、ブランド牛もあるんですね!女性にはちょっとボリュームがありますが、とてもおいしかったです」(石山さん)

 

氣比神宮【敦賀市】

食事を終え、次は向かいにある氣比神宮へ。
702年に創建されたこの場所は、越前國一宮(かつての越前國で最も社格が高い神社)でもあり、歴史と格式ある神社です。

敦賀のシンボルとも言える朱塗りの大鳥居は国指定重要文化財であり、日本三大木造鳥居にも数えられています。

「ご飯を食べているときから鳥居が大きくて気になっていたんです。観光客らしい人がそんなに多くないところを見ると、地元の方々に愛されている神社なんでしょうか?」(石山さん)

氣比神宮は年間約70万人が訪れる、福井県有数の観光名所です。しかし、地元では「けいさん」と呼ばれて親しまれていたり、毎年9月に行われる『氣比神宮例大祭・敦賀まつり』では多くの市民が参加して盛り上がりを見せたりと、地元の方に愛されている神社でもあります。

また、鳥居や本殿がメジャーではありますが、氣比大神降臨の地とされる土公や御神徳が宿る 神水『長命水』などの魅力もあり、そんな歴史を学ぶのも楽しいかもしれませんね。

 

人道の港 敦賀ムゼウム【敦賀市】

古くから大陸やヨーロッパとの交流拠点として栄えた敦賀。
過去にはポーランド孤児や、杉原千畝氏の発給した「命のビザ」を携えたユダヤ難民を迎え入れた歴史があります。
敦賀ムゼウムはそうした歴史を後世に伝えるための資料館です。
2020年に移転新築された現在の建物は、大正~昭和初期の敦賀港に存在した敦賀港駅や税関旅具検査所などの建物の外観を当時の位置に復元したものです。

学生時代にポーランドに留学し、アウシュビッツ収容所を訪れた経験のある石山さんは、「そんな場所が敦賀にあるんですね!ぜひ行きましょう!」と興味津々。
ガイドの方に紹介していただきながら、館内をじっくりと観覧しました。


「平和記念館や戦争の資料館は日本に数多くありますけど、悲劇のシェアじゃなくて、こういった善意の共有がなされていたということをメインに扱った資料館であるのは素晴らしいと感じました。
ウクライナ・ロシアなどで今なおたくさんの方が亡くなっている状況の中で、この場所が、敦賀市民はもちろん、訪れた方ができることを考えるきっかけになったらいいと思います。
また、そういった「平和のためにアクションしたい」という想いを潰さない市であってほしいなと思いました。
市民ではないですが、ここに訪れた一人として、私も何か協力できることがあったら貢献したいなという気持ちになりました」(石山さん)

 

ミライエ【敦賀市】

ムゼウムを出ると、外はもう真っ暗に。
しかし、ちょうどイルミネーションイベント『ミライエ』が開催されていたため、次の移動の前にちょっと寄り道しました。

敦賀港を一望できる金ヶ崎緑地を舞台に、2014年から毎年開催されているミライエは、65万球以上のLED電球を使った北陸最大級のイルミネーションです。

市内の学生が展示の制作をしたり、地元のボランティアスタッフが運営に携わっていたり、敦賀のまちを盛り上げようとたくさんの市民が参加しているイベントでもあります。
 

若狭佳日【小浜市】

敦賀市から小浜市に移動し、今回のお宿である『若狭佳日』にチェックイン。
小さな漁村である阿納地区の集落の入り口にあるこのお宿は、もともと地域のシンボル的な旅館でした。

この旅館が廃業したのを機に住民が一致団結し、地元のまちづくり会社とともにリノベーションを行って現在のおしゃれなホテルに生まれ変わりました。

石山さんも、撮影に入った運営メンバーも、「え、この部屋すごすぎない…?」とびっくりするほど素敵なお部屋。
大きなカウンターテーブルやワークスペースがついた高級感のあるお部屋で、窓からは若狭湾が眺められます。

お風呂はまるで美術館のような作りで、朝日を見ながらお風呂に入ることも可能です。

 

いけす割烹 雅【小浜市】

夜ごはんは気軽においしい海鮮料理を食べることができる『いけす割烹 雅』へ。

福井県の冬の味覚と言えば越前がに。
ツアー当日はカニの解禁日からまだ間もないタイミングだったこともあり、石山さんには生簀からあげたばかりのセイコガニ(ズワイガニのメス)を堪能していただきました。

オスの越前ガニの美味しさは言うまでもありませんが、地元の人は内子(未成熟な卵)や外子(卵)、ミソを楽しみに、セイコガニを好んで食べる人も多いんです。
 

「今年はじめてカニを食べました!やっぱり地元で食べるのは新鮮でおいしいですね」(石山さん)

敦賀・若狭エリアは、地形、海流の好条件やバラエティに富んだ漁法で、豊富な種類の魚がとれる場所なので、カニ以外にも注目すべき魚介類が色々あります。
また、かつて朝廷に食べ物を献上する御食国(みけつくに)だったこともあり、上品な甘みが特徴の若狭ぐじなどは、現在でも高級食材として知られています。
 

道の駅 若狭おばま【小浜市】

2日目の朝はお土産を買うところからスタート。
道の駅 若狭おばまは、小鯛のささ漬、焼き鯖寿司といった名産品から工芸品まで、地元ゆかりのさまざまな商品が揃っている場所です。
また、地元の食材をたっぷり使った食事が楽しめるレストラン『和久里のごはんや おくどさん』も併設されています。

東京で「拡張家族」という概念のもと、大人数でのシェアハウスを運営している石山さん。一緒に暮らす皆さんに、カゴがパンパンになるほどのお土産を買っていました。

「道の駅ってその土地でしか味わえないものがいっぱい売っていて、場所によって特徴が出るじゃないですか?だからすごく好きで、行った先々ですぐに入ってしまうんですよね。海産系の缶詰がとても多かったので、いろんな種類の缶詰を買ってみました。食べるのが楽しみです!」(石山さん)

 

福井県年縞博物館【若狭町】

続いて、三方五湖(美浜町と若狭町にまたがる5つの湖の総称)に立ち寄り、そのほとりにある『福井県年縞博物館』へ。

ナビゲーターの方に案内していただきながら見学しました。
 

年縞(ねんこう)とは、長い時間をかけて湖や沼に堆積した土などの層によってできた縞模様の堆積物のことを言います。

三方五湖の一つである水月湖の年縞は、地質学的年代決定における事実上の世界標準となっており、世界で最も有名な年縞の一つです。

年縞博物館には、世界一の長さを誇る、45m(約7万年分)の年縞の展示など、年縞にまつわるさまざまな資料が展示されているほか、目の前の三方湖を眺める絶景カフェ『縞cafe』もあります。

 

 BRIDAL LAND WAKASA【若狭町】

国産ドレスメーカー『ALPHA BLANCA』の生産拠点でもある若狭町。
最後は、ウェディングドレスの工場見学(要予約)や、撮影体験などができる複合施設『BRIDAL LAND WAKASA』へ。

館内にはALPHA BLANCAがこれまでに作ってきた数々のウェディングドレスが多数展示されており、中には有名人の方が結婚式で着用されたドレスと同じモデルのものも!

工場では生産過程をのぞかせていただくこともでき、若狭の産業にも触れることができました。
「製造工場を見学して、制作スタッフの緻密な製造過程を見れたことに感動しました。ただ製品を作るだけでなく、芸術作品を生み出しているような感覚でお仕事をされているようでした。展示されたドレスや桂由美さんと会社の歴史を知ることで、より情熱と技術を感じることができました」(石山さん)

 

まとめ

氣比神宮、人道の港 敦賀ムゼウム、年縞博物館、BRIDAL LAND WAKASAなど、さまざまなスポット・博物館を巡り、敦賀・若狭の歴史・自然・産業に触れたこのツアー。

「遊ぶ」「食べる」だけでなく「学ぶ」ことも、旅の楽しみの一つであることが実感できたツアーとなりました。

京都や大陸とも深いつながりを持ち、長い長い歴史の中の要所要所で重要な舞台となってきた敦賀・若狭エリア。
この地で学ぶこと、この地を学ぶことには大きな価値がありそうだと感じました。
ぜひみなさんも訪れてみてください!

 

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記事作成:北陸の空株式会社