福井県高浜町のまちづくりグループ「高浜明日研究所」(明日研)が地元児童やマリンレジャー関係者と連携し、海岸に流れ着く海洋ごみでライフジャケットを作る「たからのはまプロジェクト」を進めている。来春完成を目指し、試作品開発や資金集めを行っている。共同代表の冨田雄生さんは「高浜の海がさらに安心して楽しめる場所になるよう活動していきたい」と意気込んでいる。
同町は、国際環境認証「ブルーフラッグ」を取得している若狭和田ビーチをはじめ自然豊かな海が魅力。しかし近年は海岸に漂着する海洋ごみ問題やマリンレジャー愛好者増加による事故の懸念が課題となっている。
プロジェクトは、海の景観を損ねる海洋ごみを命を守るライフジャケットに再生させようと明日研が企画。高浜小児童や海浜組合などと連携したビーチ清掃を近く実施する。集めたペットボトルの繊維で製作したライフジャケットをマリンレジャー関係者に寄付し、役立ててもらう。将来的には、使われなくなった漁網の活用、ライフジャケット以外の開発も視野に入れている。
プロジェクトのPRを目的に、30日に若宮海水浴場で試作品のライフジャケット展示や募金箱の設置を行う。資金集めへクラウドファンディングも今後検討する。冨田さんは「海のごみが人の命を守る宝物に変わることに喜びを感じる。住民には自分の海を愛し守っていこうと考えるきっかけになれば」と話している。
プロジェクトメンバーは随時募集している。問い合わせは冨田さん=電話090(5173)3170。
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