テープカットし柴田氏庭園リニューアルを祝う米澤市長(左から3人目)ら=1日、敦賀市市野々町1丁目

 国の名勝に指定されている福井県敦賀市の柴田氏庭園の保全整備事業が完了し10月1日、リニューアルオープンした。市や地元住民、親族などの関係者が往時の姿を取り戻した“敦賀の宝”の門出を祝った。

 柴田氏庭園は江戸時代の豪農、柴田権右衛門の屋敷跡。野坂山を借景とする池泉庭園と武家風造りの書院などが特徴で参勤交代時は小浜藩主の休憩所になった。市は整備活用に向けて学識者らによる保存管理計画を作成し、2015年度から修復工事に取り組んできた。

 記念式典には米澤光治市長や高木毅衆院議員、柴田氏の親族ら約30人が出席した。米澤市長は「敦賀が誇る歴史、文化を学び発信する場として、新たな歴史を刻んでいきたい」とあいさつ。出席者代表がテープカットした。

 出席者は「鶴の間」や「松の間」から野坂山の風景を楽しんだり、お堀の一部を取り込んだ急勾配の池の由来を学んだりして、敦賀の歴史に触れていた。

 開館は午前10時~午後5時、休館は毎週水曜。入館料は1人200円(中学生以下100円)。

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