健康食品に使われる薬用植物「コウギク」の栽培、商品化に取り組んでいる福井県小浜市の若狭東高3年生5人が市内和菓子店と連携し、コウギクを使った焼きまんじゅう「玄白饅頭(まんじゅう)」を開発した。9月21日に市働く婦人の家でお披露目し、小浜の新たなお土産として生徒がPRした。
同校は2015~17年度の文部科学省「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)」に指定されたのを機に、コウギクを使った商品開発に取り組んできた。
来春の北陸新幹線敦賀開業を前に、県外客に小浜をアピールできる新商品として地域創造科3年の生徒が企画した。
生徒たちがお茶漬けや団子などのアイデアを出し合い、商品化の可能性検討や試作をした結果、まんじゅうを選択。和菓子店「井上耕養庵」の井上賀雄さんにレシピなどを監修してもらい、半年ほどかけ完成させた。
まんじゅうは、コウギクを乾燥させ粉末状にしたものを白あんに練り込んだ。コウギクの苦みが強過ぎないよう粉末の分量を調整し、ほどよい風味を感じる食べやすい一品に仕上がっている。
パッケージには小浜藩の蘭学医・杉田玄白をイメージしたキャラクターをあしらい、まんじゅうに「玄白」の二文字とコウギクの絵柄の焼き印を押した。
生徒は「何度も失敗しながらもみんなで商品を完成させられてうれしい」「新幹線で来た県外の人に小浜をアピールできたら」などと話している。
売り上げの一部は赤い羽根共同募金に寄付する予定。同校と同店、市共同募金委員会による連携協定の締結も行われた。
5個入り864円。10月12日に道の駅「若狭おばま」、13日に井上耕養庵で販売を始める。問い合わせは同店=電話0770(52)0199。
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