猛暑や台風の影響で果物が被害を受けた福井県若狭町の農家を支援しようと、同町のフードコーディネーターと町内のカフェなど3店舗が協力し、規格外のシャインマスカットと梨を使ったメニューや商品を開発した。10月1日まで限定販売している。
農家は、観光農園「市川ブドウ園」(大鳥羽)を運営する市川さん。今年は猛暑が続き、シャインマスカットは生育不良で粒がふぞろいとなり、客に収穫してもらえないものが多いという。生産している岩屋梨もお盆休みを直撃した台風7号で多くが落果した。
市川さんから規格外品の販路について相談を受けたわかさ東商工会が、フードコーディネーターの石倉さんと▽カフェ「竹の子」(三方)▽パン店「米パン工房coneru」(熊川)▽菓子店「岡本善七製菓」(下タ中)―に規格外品を使った商品開発を依頼。石倉さんと各店舗で8月中旬から2、3週間検討を重ね、新商品を生み出した。
竹の子では、シャインマスカットと岩屋梨それぞれを使ったソースで味を変えられる油淋鶏(ユーリンチー)ランチセットを販売。coneruは2種類のフルーツ塩米粉パンサンドを用意。シャインマスカットの甘味と生ハムの塩味がマッチしたものと、砂糖とバターで焦げ色を付けた岩屋梨が入ったものがある。岡本善七製菓はあんこと生クリームが入った名物商品のどら焼き「生どら」とワッフルを組み合わせて「どらっふる」を開発し、シャインマスカットと岩屋梨それぞれを入れた2種類を売っている。
coneruと岡本善七製菓は土日祝日の限定販売。石倉さんは「店舗で異なる果物の使い方を楽しんでほしい」と期待している。問い合わせはわかさ東商工会本所=電話0770(45)0222。
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