福井県若狭町三方のみかた祭りは9月16日、同区内で行われた。引き手の元気なかけ声が響く中、山車が区内を巡行し、子どもたちによる踊りが披露された。
1921(大正10)年に始まった歴史ある祭りで、区の安寧や五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願する。例年、漆塗りの重厚な山車が集落内を巡行する。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりに開催。山車の上での子どもたちによる踊りなどは披露されたが巡行はしなかったため、4年ぶりの巡行となった。
山車は長さ5メートル、幅3メートル、高さ4メートルの大きさで、引き手約40人がかけ声を合わせ、約2キロ巡行した。山車の上には指揮役の男形と女形らが乗り、太鼓や笛が奏でられる中、にぎやかに練り歩いた。区内7カ所で着物姿の子どもによる踊りが披露された。祭りでは子どもによる太鼓ばやしの披露などもあった。
同祭実行委員長は「4年ぶりに巡行でき、また区内が一体となることができて感慨深い。区内では人口減少が進んでいるが、区の伝統の文化はこれからもずっと継承していく」と話した。
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