三方五湖の伝統漁法を次世代につないでいこうと、三方五湖DMOは運営する民宿「湖上館パムコ」(福井県若狭町海山)で9月20日から、それぞれの湖にちなんだ料理を五湖がかたどられたプレートで提供する取り組みを始める。食材などに関する説明を交えながら提供し、五湖の魅力や文化、歴史を感じてもらう。
三方五湖地域では、三方湖の「たたき網漁」など湖それぞれの特徴に応じた伝統漁法が継承されている。2019年には、農林水産省が将来に受け継がれるべき伝統的な農法や農村文化として認定する「日本農業遺産」に、同地域が県内で初めて選ばれた。
“五湖の幸”を味わってもらい、需要を高めて伝統漁法を活気づけようと、プレートでの料理の提供を企画。県観光連盟の「観光地域づくり推進事業補助金」の採択を受け、準備を進めてきた。
料理はコイの煮付けやウナギのかば焼きのほか、シジミのみそ汁や福井梅の梅干しやへしこ、岩屋梨などがある。県産木材で作ったプレートの各湖の部分に、それぞれの湖にちなんだ料理をのせて提供する。季節によって料理は異なり、地元産食材を調達できない場合は他から仕入れる。
提供時には食材や自然、文化について若手スタッフが説明し、五湖に興味を持ってもらうという。19日はパムコで報道陣向けの料理のお披露目会が開かれた。同DMO最高執行責任者は「湖の料理がこれだけそろったメニューは他にないと思う。民宿の新たな料理スタイルとして広まっていけば」と期待していた。
4400円(税込み)で要予約。説明なしのコースは3300円(同)、地酒付きコースは5500円(同)。10人以上の団体客が対象。問い合わせはパムコ=電話0770(47)1727。
(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)