福井県高浜町鎌倉の永野農園で、ブランドブドウ「若狭ふじ」の収穫がピークを迎えている。猛暑続きで甘みが凝縮された大粒の果実がハウス内で“宝石”のように輝いている。出荷量は昨年より約500キロ多い過去最高の約2トンを見込み、10日ごろまで収穫が続く。
若狭ふじは、同農園を営む永野さんが品種「紅富士(べにふじ)」を改良し、20年ほど前から栽培・ブランド化を進めてきた。現在はハウス5棟で約4600房を栽培している。
今年は梅雨の長雨でブドウに色が付かず実が割れるなど生育が心配されたが、7月からの猛暑で一気に赤紫に色付き始めた。暑さで実の甘みが凝縮され、糖度は例年より数度高い19~21度に達した。
8月31日には、永野さんと家族ら計4人で収穫と梱包(こんぽう)作業を行った。収穫に適したブドウをハサミで切り取り一房まるごと箱に敷き詰めたり、粒に分けてカップ容器に入れたりした。今年は直径約4センチ25グラムの大粒もあり、軸から外すと実の中から果汁があふれ出た。この日は約70キロ100房分を収穫した。
永野さんは「猛暑の影響で甘みが強くなり、例年以上の出来栄え。たっぷりの果汁をみんなで味わってほしい」と話している。
商品は200グラム(約20粒入り)で540円。高浜・おおい町内のスーパーなどで販売している。
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