雲城水で冷やされたくずまんじゅう=小浜市一番町の伊勢屋

 地下水で満たされた水槽で涼しげに揺れる「くずまんじゅう」。福井県小浜に夏を告げる風景が、今年も小浜市一番町の老舗菓子店「伊勢屋」に戻ってきた。ひんやりと冷えたくずまんじゅうを口に運ぶと、つるりとした舌触りが暑さを忘れさせてくれる。9月末まで販売される夏の風物詩だ。

 伊勢屋のくずまんじゅうは、明治時代から約150年間受け継がれてきた。今も変わらず一つ一つ手作業で仕上げている。生地は若狭町熊川と奈良県吉野地方の2種類のクズに、「平成の名水百選」に選ばれた地元の地下水「雲城水」を混ぜて作る。直径5センチ、深さ約2・5センチの器に生地を入れてこしあんを包み、雲城水で冷やして完成する。かんだ瞬間、なめらかなこしあんの上品な甘みがふわりと広がり、クズならではの深い風味が余韻を残す。

 店頭には水温13~14度ほどの雲城水で冷やされたくずまんじゅうが並び、スマホで写真を撮る人もいた。6代目店主は「1個食べたらもうひとつ食べたくなる。あっさりしていて体にも優しいから、夏の暑い日に食べて涼を感じてもらえたら」と話した。

 持ち帰りは1個195円。店内飲食もできる。水曜定休。

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