今月末で解散する若狭消防音楽隊=20日、小浜市の若狭消防署

 福井県若狭消防組合の若狭消防音楽隊が3月末で解散し、61年余りの歴史に幕を下ろした。管内の小浜市と若狭(上中地域)、おおい、高浜3町で音楽を通じ火災予防の啓発に奮闘してきた。近年、相次ぐ地震や洪水など自然災害の多様化に備え、組合全体の業務見直しのため活動終了が決まった。

 1963年7月、隊員15人で創設された同市消防署消防音楽隊が前身。70年10月、消防組合化に伴い若狭消防音楽隊として活動を続けてきた。

 毎年、管内4市町で行われる出初め式や、火災予防運動に合わせたイベントなど年間12回ほど出演。保育園などではサンタクロースの帽子をかぶって演奏したり、地域の祭りや敬老会にも出向いたりと音楽を通じ防火意識の普及向上に努めてきた。

 現在の隊員は隊長を含め28人。大半が楽譜も読めず楽器に触れたことのない未経験からのスタートという。勤務中の隊員や夜勤明け、非番のメンバーも参加して週1回の練習に励んできた。練習中に出動要請が入り、現場へ向かうことも度々あったという。

 今後はSNS(交流サイト)を通じた予防啓発活動に力を入れていく。

 音楽隊歴13年の最古参メンバーで指揮者の服部さんは、初心者が多くメンバーをまとめていくのに苦労したと振り返り「祭りなどで大勢の観客が盛り上がってくれたのが思い出」と名残を惜しむ。副隊長の久保さんも「これまで音楽隊ありきの生活だった。解散は残念です」と話した。

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