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(上)高断熱部屋(手前)と低断熱部屋(奥)がある断熱体験展示ルーム=4日夕、美浜町エネルギー環境教育体験館きいぱす
(左)二つの部屋で同じ条件で空調を使った際の消費電力量や温度変化の違いを説明するきいぱす職員(中央)
(上)高断熱部屋(手前)と低断熱部屋(奥)がある断熱体験展示ルーム=4日夕、美浜町エネルギー環境教育体験館きいぱす
福井県美浜町エネルギー環境教育体験館きいぱすに「断熱体験展示ルーム」が完成し2月4日夕、現地で説明会が開かれた。高断熱と低断熱の部屋を比較し、空調の消費電力量や室内の温度変化の違いを確認できる。2050年の温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラル実現に向けて、エネルギー消費者に必要なライフスタイルの転換に理解を深めてもらう。
同ルームの整備は資源エネルギー庁のエネルギー構造高度化・転換理解促進事業補助金を活用。地域交流ルームとして使われていた部屋を改修し、昨年8月に完成した。
広さ約5平方メートルの部屋が二つあり、見た目や間取りは同じだが、断熱構造のみ異なる。低断熱部屋の窓は単板ガラスであるのに対し、高断熱部屋はガラスが3層構造に。外壁と内壁の間や床下の断熱材も高断熱部屋の方が性能が高くなっている。各部屋に設置した空調を使い、出力条件を一定にして消費電力量や室内の温度、湿度の変化を比較できる。
説明会では、きいぱすの担当者が町エネルギービジョン推進委員らに整備内容について伝えた。この日は暖房を23度設定で3時間半稼働させたところ、消費電力量は高断熱部屋が0・29キロワット時少なかった。暖房を止めてから3時間半後の温度は同部屋が3・3度高かった。断熱体験展示ルームでは、エネルギー収支が実質ゼロとなる「ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」についてもパネルで紹介している。
きいぱすは午前9時~午後5時開館で、毎週月曜休館。入館料は小中学生100円、高校生と65歳以上200円、一般300円。
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