無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を願い子どもたちが家々を訪ね歩く伝統行事「戸祝い」が1月11日、福井県小浜市新保区で行われた。独特の祝い言葉を歌いながら歩き、家の軒先を棒でたたいて福を届けた。
戸祝いは若狭地方で小正月ごろに行われる行事。国の選択無形民俗文化財になっている。今年は小浜美郷小の6年生3人と、4年生の児童の4人が参加した。
田んぼや道路脇に雪が残る中、子どもたちは一列に並び「といわいしましょか とをねんのことしから」などと歌いながら集落内を歩き、約2時間かけて34軒を回った。
軒先に着いた子どもたちは鶴や亀など縁起の良い絵を描き込んだ長さ約20センチの木の棒で「まんめでとうあん」と言いながら柱などをコツンとたたき災いを払った。全員がたたき終わると住人から「ごくろうさん。ありがとう」などと声を掛けられ、お年玉やお菓子を笑顔で受け取っていた。
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