福井県高浜町鎌倉の永野農園で、ブランドブドウ「若狭ふじ」の収穫がピークを迎えている。猛暑などの影響で出荷量は昨年の4割減となる1トン弱を見込むが、大粒で甘い果汁がたっぷり詰まっていて出来は上々。9月中旬ごろまで収穫が続く。
若狭ふじは、同農園を営む永野さんが品種「紅富士(べにふじ)」を選抜育種し、20年以上前から栽培・ブランド化を進めてきた。現在はハウス5棟(約2千平方メートル)で約4千房を栽培している。
今年は梅雨の長雨でブドウの色付きが遅れ実が割れるなどしたほか、猛暑でまばらに色づいたため、房での収穫が減少したが、出来は上々に仕上がった。薄い皮の中には果汁が詰まり、香りが鼻に抜ける。糖度は例年と変わらない19度ほどで甘い実がなっている。
2日には永野さんと家族ら4人で、収穫と梱包(こんぽう)作業を行った。ハサミでブドウを粒取りし、カップ容器に入れていった。グラス容器には1粒10グラムを超える大粒のみを詰めていた。
永野さんは「今年もおいしいブドウに仕上がっている。猛暑や梅雨などに左右されずに、毎年変わらないおいしいブドウを生産していくためにも、技術を磨いていきたい」と話している。
カップ商品は200グラム(約20粒入り)で540円。高浜・おおい町内のスーパー、高浜市場きなーれで販売している。問い合わせは永野さん=電話090(9050)6547。
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