海の貴婦人の愛称を持つ海王丸=2022年、名古屋港(海技教育機構提供)

 「海の貴婦人」の愛称で知られる国内最大の帆船「海王丸」が8月9日、福井県敦賀港に26年ぶりに寄港する。停泊期間中の11日にはデッキを一般公開し、美しい船を間近で楽しめる。

 敦賀港への大型帆船の入港は昨年8月の「日本丸」に続き2年連続。海王丸は船員育成のための練習船で、独立行政法人海技教育機構(横浜市)が運航している。1989年に引退し、92年から富山県射水市の海王丸パークに停泊している帆船の2代目に当たる。全長は110・09メートル、2556トン。

 今回は7月23日に東京を出港し、室蘭を経て9日午前10時に敦賀港川崎・松栄岸壁に入港する予定。10日午後1時半から敦賀海洋少年団が船内を見学し、作業を体験するシップスクールが開かれる。11日は午前9時から無料で公開する。帆は張らない。デッキには碇の操作をする甲板機器や大型の操舵(そうだ)輪、帆走用のロープなどがある。

 観覧希望は当日午前8時半~同11時と、午後0時半~同3時半に市民文化センターで受け付ける。各受け付け終了時間は状況によって繰り上げる。岸壁には一般車両は入れない。

 昨年8月に日本丸が寄港した時には、市内外から約3900人の観光客が訪れる人気ぶり。海王丸はその姉妹船となり、米澤光治市長は「寄港をきっかけに敦賀の人に港に親しんでもらい、市外の人にも港町敦賀を知ってもらいたい」と来場を呼び掛けている。

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