牛腸祭の歴史を紹介する企画展=13日、敦賀市みなとつるが山車会館

 福井県敦賀市の気比神宮の秋の例大祭に向けた神事「牛腸(ごちょう)祭」を紹介する企画展が、市みなとつるが山車(やま)会館で開かれている。資料9点を展示し、山車巡行とともに受け継がれてきた牛腸祭の歴史を伝えている。7月15日まで。

 牛腸祭は例大祭が無事に行われることを祈る最初の神事。戦前まではくじで山車の巡行順を決めていた。現在は翌年の神事の担当区を決める。今年は16日に営まれた。

 牛腸祭と山車巡行の費用を記した江戸時代の「祭礼打銀帳」や、同祭の日時を各区に伝える招待状「廻状(かいじょう)」を展示。「山車順番通知状」には戦前最後に行われた10基の山車の巡行順番が書かれている。

 ほかに「例大祭はまずはこの牛腸祭から始まる」と記された江戸時代の歴史書「気比宮社記」(市指定文化財)の写真パネルや、皿に盛った米に差し込まれた和紙を取って行うくじのレプリカを並べた。牛腸祭の流れは、4年ぶりに通常開催された昨年の写真を使って説明した。

 同館の学芸員は「資料や写真を通して、歴史を守っていこうという敦賀の人たちの思いを感じてほしい」と話している。

 入館料300円で、高校生以下は無料。毎週月曜休館(祝日を除く)。

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