• バケツで活魚車に移されるトラフグの稚魚=28日、小浜市堅海の県栽培漁業センター
  • 順調に育ったトラフグの稚魚
バケツで活魚車に移されるトラフグの稚魚=28日、小浜市堅海の県栽培漁業センター

 養殖トラフグの稚魚の出荷が6月28日、福井県小浜市堅海の県栽培漁業センターで始まった。6月中旬にかけて約7万匹を嶺南地域の養殖事業者に順次出荷。来年の冬ごろには重さ1キロほどまで成長し、若狭の冬の味覚「若狭ふぐ」として、県内の民宿や旅館などで提供される。

 同センターは1999年からトラフグの稚魚を育てている。若狭湾で育った天然の雌と同センターで育てた雄をかけ合わせ、今年2月に採卵。7センチサイズ(10グラム)約6万匹、10センチサイズ(15グラム)約1万匹を育てた。敦賀、小浜、若狭、高浜の4市町の養殖事業者に出荷する。

 この日は7センチサイズ約1万2千匹を高浜町の事業者に出荷した。同センターの職員が水槽からバケツで大量の稚魚をすくい、リレーして活魚車に移していった。稚魚はそれぞれの出荷先で海上のいけすで育てる。

 トラフグの養殖を担当する綿谷さんは「歯ごたえもよく、うまみや甘みが強いのが特長。今年も順調に生育し、北陸新幹線も県内開業したので、ぜひ福井に来て味わってほしい」と話した。

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