福井県敦賀市の気比神宮は、創建以来の由緒沿革や境内の見どころを解説する案内パネルを設置した。北陸新幹線県内延伸に伴って増えている来訪者に気比神宮の歴史を詳細に分かりやすく伝えている。

 中鳥居を入って右側にある廻廊(かいろう)の南側壁面にパネルを13枚設置した。「気比神宮のはじまり」と書かれたパネルでは、主祭神「伊奢沙(いざさ)別命(わけのみこと)」が天筒山に降臨し、境内の聖地「土公(どこう)」にまつられたことなど、神宮の歴史を解説している。

 重要文化財に指定され、日本三大鳥居にも数えられる大鳥居や、松尾芭蕉が「奥の細道」の旅で立ち寄ったことにちなんだ芭蕉像と句碑など、境内の観覧スポットも紹介している。

 神宮寺や鐘楼、塔といった寺院施設が描かれた室町時代の「気比神宮古図」もパネルで設置されており、神仏習合の姿を色濃く表している。

 宮司によると、新幹線開業後の3月16日から31日までの参拝者は前年比約2倍、4月以降も約1・7倍で推移しているという。「敦賀や気比神宮のことをあまりよく知らない遠くからの参拝者も増えており(案内パネルで)長い歴史がある神宮であることを知ってもらえれば」と話している。

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