北陸新幹線県内延伸後、福井県敦賀市内を訪れる観光客らを歓迎するため「オールつるがおもてなし隊」のメンバーが毎週末、気比神宮前で写真撮影や道案内、ごみ拾いに精を出している。市内の高校生らを中心に約80人が笑顔で接し、温かい心のおもてなしを印象づけている。
市内の官民団体でつくる新幹線敦賀開業まちづくり推進会議のおもてなし部会が企画し「隊員」を募集。3月16日から5月6日までの土日曜、祝日の午前9時から午後3時まで活動している。2019年から気比神宮前でおもてなし活動を行っているNPO法人「THAP(タップ)」のメンバーを軸に、高校生約70人も参加している。
14日午前は同NPOの池田裕太郎理事長や敦賀商工会議所職員、高校生ら計8人が集結。敦賀高3年の3人の生徒は学校で配られた隊員募集のチラシを見て、ボランティア活動で地域に貢献したいと参加した。「写真撮ります」「こんにちは」と声をかけながら、大鳥居前で記念写真を撮り、観光客らを迎え入れた。
別の生徒は「自分自身も地元の魅力に気付く機会になれば」と応募。来訪者からは金崎宮までの道のりを尋ねられることが多いという。「新幹線開業で敦賀の町が活気づいてうれしい」と話し、笑顔でもてなしていた。おもてなし活動前には本町や駅前商店街を歩いて、ごみ拾いにも汗を流した。
池田理事長は若者たちの活動に目を細め「名所や景色、おいしいものなど旅の目的はいろいろあるが、『敦賀は親切な人が多い場所だな』と思ってもらうことがリピーター獲得には大切。そして、ゆくゆくは移住、定住者の拡大につなげるぐらいの気持ちで頑張りたい」と話していた。
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