トレッキングやサイクリング、パドルスポーツといった人力による移動手段で自然などを体感する旅のスタイル「ジャパンエコトラック」に福井県嶺南6市町をメーンとする「若狭路」エリアが追加された。北陸新幹線県内開業に合わせ、アウトドアにまつわる豊かな地域資源を生かした観光誘客につなげる。
ジャパンエコトラックは東京大の養老孟司名誉教授、アウトドア用品大手モンベルの辰野勇会長らがつくる団体が提唱する旅のスタイル。全国で30カ所以上が登録され、「若狭路」エリアは3月1日に登録された。県内では大野、勝山、永平寺の3市町をメーンとする「九頭竜川・荒島岳」エリアに続く2カ所目となる。
嶺南6市町は嶺南広域行政組合、県嶺南振興局などとアウトドアに関する情報発信や受け入れ体制整備などを目的に2019年に「若狭路アウトドアアクティビティ推進協議会」を発足させ、ジャパンエコトラックへの登録を目指してきた。モンベルによる現地調査で駐車場やトイレの有無などの基準を満たした全19ルートが登録された。
主なルートには▽若狭湾サイクリングルート(敦賀-高浜、126・8キロ)▽鯖街道針畑越えロングトレイル(小浜-京都、75キロ)▽若狭湾パドリングフィールド-など嶺南の自然や歴史を体感できるコースがそろう。距離や標高、観光スポットなどを紹介するマップも作成し、全国のモンベルのショップや各市町が開くイベントなどで配布する。またジャパンエコトラックの公式サイトやアプリでも閲覧できる。
同協議会幹事の小浜市担当者は「美しい自然や豊かな食文化など、嶺南には豊かな地域資源がそろっている。嶺南地域が一体となって発信することで、集客力を高めていきたい」と話した。
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