• 【延々】鵜の瀬へ続くたいまつの行列=小浜市の若狭神宮寺周辺
  • 【高々】たいまつの列が到着し行われた鵜の瀬大護摩供=小浜市下根来の鵜の瀬
  • 【豪快】火のついたたいまつを振り回した「達陀」=小浜市の若狭神宮寺
  • 【関心】大護摩法要を撮影しようと集まる見物客=小浜市の若狭神宮寺
【延々】鵜の瀬へ続くたいまつの行列=小浜市の若狭神宮寺周辺

 響き渡るほら貝の音、闇夜に長く延びるたいまつ行列の“光の帯”―。若狭地方に春を告げる伝統行事「お水送り」が3月2日夜、小浜市内で営まれた。

 日中の風雪がやみ、星空が輝き出した午後7時40分ごろ、若狭神宮寺の護摩壇から白装束の僧侶らのたいまつに火が移され、御香水(おこうずい)を守るようにたいまつ行列がスタートした。目指すは1・8キロ先の鵜(う)の瀬(下根来(しもねごり))。行列には小浜美郷小6年生児童や観光客も連なり、光の列が長々と続いた。

 送水神事が行われた鵜の瀬では、護摩の炎が高く舞い上がり神聖な雰囲気が増していった。激しい水流の音が響き渡る中、御香水が遠敷川に注がれる。奈良・東大寺二月堂に届くといわれる水が川に吸い込まれていった。炎と水が織りなす幻想的光景を見物客は静かに見守っていた。

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