• (上)漁師小屋を活用し、4月にオープンする釣り具屋「えびたいしょう」=8日、高浜町塩土 (下)釣り道具や餌などを並べた無人販売スペース
  • (上)漁師小屋を活用し、4月にオープンする釣り具屋「えびたいしょう」=8日、高浜町塩土 (下)釣り道具や餌などを並べた無人販売スペース
(上)漁師小屋を活用し、4月にオープンする釣り具屋「えびたいしょう」=8日、高浜町塩土 (下)釣り道具や餌などを並べた無人販売スペース

 福井県高浜町塩土に残る漁師小屋群を改修、活用するプロジェクトが進められている。昔ながらの景観はそのままに、エリアのにぎわい創出へ釣り具屋やサウナなどのオープンを目指している。地元まちづくりグループは「漁師小屋の文化的景観を残しつつ地域を盛り上げていきたい」と意気込んでいる。

 塩土の漁師小屋群は、若狭高浜漁協やシーフードマーケット「UMIKARA(うみから)」などがある海側の産業・観光エリアそばにある45軒の漁師小屋。漁師の減少により、現在はほとんど使われておらず空き家化しているものもある。

 プロジェクトは、漁師小屋を地域住民や観光客のニーズに合った場所に活用しようと、まちづくりグループ「高浜明日研究所(明日研)」が県の支援を受けて実施する。明日研メンバーで、大学時代に塩土の漁師小屋群を研究していた藤本さんは「漁師小屋は江戸時代にはあったとされ、昭和30年代に今の形に建て替えられたもの」と歴史的価値も強調する。

 手始めとして、24時間営業の無人釣り具屋「えびたいしょう」を4月にオープンする。木造2階建ての1階部分(約8平方メートル)で、釣り道具や餌など約50点を販売。料金箱にお金を入れてもらうシステムとなっている。昨年9月から試験営業を始め「SNSを見て夜間や早朝に訪れる利用客は多い」と藤本さんは手応えを口にする。

 来年1月には、24時間営業の無人サウナのオープンを予定。それ以降も漫画喫茶や宿などにぎわう仕掛けづくりを進め、百貨店ならぬ「海の五十貨店」として整備する考え。藤本さんは「漁師小屋を住民や観光客が利用できる場にしたい。シーフードマーケットなどがある海側と一緒に盛り上げていけたら」と話している。

 無人釣り具屋は「釣具屋えびたいしょう」で検索する。問い合わせは藤本さん=電話090(9734)4017。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)