福井県郷土誌懇談会のあゆみを紹介する展示会が小浜市の県立若狭図書学習センターで開かれている。同会が1954年に活字化し出版した若狭地域に関する江戸時代の書物「拾椎雑話(しゅうすいざつわ)」「稚狭考(わかさこう)」と民俗学者柳田国男との関係性などを紹介している。2月21日まで。
嶺南地域の人にも懇談会の活動を知ってもらおうと同センターが初めて企画した。会場では同会の嶺南地域に関連したイベントや刊行物の出版などを年表やパネルにし紹介している。
「拾椎雑話」「稚狭考」はいずれも1760年代に小浜藩の町人が若狭の歴史や地理をまとめた書物。同会の出版に際し、柳田が序文を寄せている。展示では出版される45年前の1909年、柳田が小浜を訪れた際に稚狭考を読み「最も早く出版したい本」と評価したことなどを紹介している。
入館無料。平日午前9時から午後7時まで、土日祝は午後6時まで。休館日は毎週月曜(祝日の時は翌日)。問い合わせは同センター=電話0770(52)2705。
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