福井県小浜市の県栽培漁業センターでふ化、育成された県産稚アユの県内漁協に向けた出荷が1月29日始まった。暖冬の影響で水温がやや高めに推移し、アユは順調に育った。2月下旬までに計130万匹を送り出す。
稚アユは、県内水面総合センター(福井市)で昨秋、県内産アユから採卵し、県栽培漁業センターに移動させた上でふ化させ、海水を入れた大型水槽で育ててきた。
この日は同センターの職員ら10人ほどが作業し、日野川漁協(越前市)に約25万匹を出荷した。
作業では出荷サイズに適した重さ約0・5グラム、体長約5センチの稚アユを選別するため、大型水槽から別の水槽に一度移し、適正サイズを見極めた上でトラックの水槽に運んだ。
2月中には九頭竜川中部漁協に約50万匹、県内水面総合センターに約30万匹を出荷する。各出荷先で重さ5グラム、体長約8~10センチまで中間育成し、県内河川には4~5月ごろ放流される。
県栽培漁業センターの所長は「例年より水温が1・5度ほど高く生育は順調。今後、各漁協で大きく育って放流後の川のにぎわいにつながれば」と話していた。
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