福井県嶺南地域の旅館・ホテルの女将(おかみ)らでつくる「若狭路女将の会わかさ会」が1月18日、若狭町の伝統食材「山内かぶら」を使った新作料理8品を小浜市内で発表した。料理を考案した各旅館などで2月中に提供する。
山内かぶらは、明治時代から栽培されていたとされる白カブの一種。甘みや風味が強いのが特徴で、国が地域の特産物などをブランドとして保護する「地理的表示保護制度(GI)」に登録されている。現在は、同町山内の住民12人でつくる「山内かぶらちゃんの会」が栽培している。
地域農業の魅力発信を目指す県の「農遊コンシェルジュ」に認定されている両会が、北陸新幹線敦賀開業を前に、山内かぶらのPRにつなげようと昨年12月から新作料理の試作を重ねてきた。
料理発表会には、関係者約30人が参加。わかさ会に所属する四つの旅館やホテル、料亭の女将が、それぞれ考案した2品を披露した。山内かぶらのあんかけ、天ぷら、すりおろしたかぶらを入れた洋風茶わん蒸しやプリンなどの出来栄えは上々で、試食を通し意見交換した。
山内かぶらちゃんの会の代表は「上品な料理に仕上がりとてもうれしい」と声を弾ませ、わかさ会の会長は「山内かぶらの味の濃さといった良さが十分に料理に生かされている。多くの人にかぶらを知ってもらうきっかけになれば」と話した。
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