ランプシェードの明かりの中で地元の食材を使った料理を食べるツアー参加者=若狭町のレストラン&カフェ「RAINBOW」

 福井県嶺南の食文化に触れてもらおうと「ガストロノミーツーリズム」のモデルツアーがこのほど3日間の日程で、敦賀市など4市町で行われた。在日外国人ら15人が若狭牛など地元が誇る食材を使った料理を堪能した。

 北陸新幹線県内開業に向け、インバウンド(訪日客)をターゲットに同ツーリズムを推進しようと、旅行会社の旅工房がツアーを企画し、三方五湖DMOが開いた。

 県道三方五湖レインボーライン山頂公園駐車場にあるレストラン&カフェ「RAINBOW」では、在日フランス大使館のセバスチャン・マルタン料理長が若狭まはたや若狭牛、山内かぶらなどの食材を調理し、三宅彦右衛門酒造(美浜町)の日本酒「早瀬浦」などと一緒に提供。参加者は若狭和紙で作られたランプシェードの明かりがともる空間で伝統も感じていた。

 若狭町内の民宿に宿泊し地魚の刺し身も味わった。昆布を保管している「奥井海生堂」や、日向へしこ酵房「日の出屋」のへしこ小屋も見学し、食材の歴史や製造にも理解を深めた。

 フランス人とポルトガル人のハーフ、ジェレミ・リベイロさんは「民宿ではそのままの食材、レストランでは調理された料理を味わえた。両方楽めることに魅力を感じた」と話した。

 今回の参加者のアンケートを踏まえ内容を改善し、来年度にもツアーの販売を始める。

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