舞鶴若狭自動車道舞鶴東インターチェンジ(IC)-小浜IC間の4車線化事業の着工式が10月29日、福井県高浜町中央体育館で開かれた。県内区間の4車線化工事は全線開通後初めて。年内に舞鶴東IC-大飯高浜IC間の一部約4・1キロの工事が始まる見込みで、通行の安全性向上や災害時の機能強化が期待される。供用開始時期は未定。
舞若道は、兵庫県の中国自動車道吉川(よかわ)ジャンクション(JCT)を起点に、京都府北部などを経て北陸自動車道敦賀JCTに至る延長約162キロ。舞鶴西IC以西は既に4車線化されているが、県内区間のほとんどは片側1車線の対面通行で暫定運用している。4車線化により、安全性向上や経済・観光の活性化のほか、災害時の避難道路や支援物資の緊急輸送の役割の強化を図る。
今回4車線化に着手する区間は、2019年に事業化された。橋5カ所とトンネル1カ所を整備する。ほかの事業化区間のうち、大飯高浜IC-小浜西IC間の一部約11・4キロは24年度に工事開始予定で、橋やトンネルの整備に向けた設計調査を進めている。小浜西IC-小浜IC間の一部約7・6キロは、建設予定地の測量や土質調査を行っている。
式典には、県や沿線市町の関係者ら約90人が出席し、くわ入れなどを行い、工事の安全と早期完成を祈った。西日本高速道路の芝村善治副社長が「降雪時の交通確保の観点からも、一日も早い事業完成を目指し、工事の安全を最優先に事業を推進したい」とあいさつ。鷲頭美央副知事は「4車線化の歴史的な一歩を踏み出す着工式を迎えることができて喜ばしい」と述べた。
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