若狭路エリアの中心に位置する「小浜市」
小浜市は、古くから都へ食材を献上していた「御食国(みけつくに)」でした。京都から最も近い港の一つとして京の食文化を支え、小浜の魚は「若狭もん」と呼ばれ今も重宝されています。また、小浜市内には古寺や古仏も多いため、「海のある奈良」とも呼ばれる歴史ある土地柄です。

見どころ満載の小浜市、ぜひぐるりと巡ってみてください。


【ライター紹介】渡邊勘太
 
 







 

 

大阪府出身。大学生の頃、農業体験をするために通っていた福井県おおい町に惚れ込み、大学卒業後移住。現在はおおい町で働きながら、福井の魅力を探っている。また、おおい町名田庄にある名田庄城で暮らしながら、城で様々な人と交流している。最近ボードゲームにハマり中。




\いろんなお店があって迷っちゃう!/
若狭小浜お魚センター(わかさおばまおさかなせんたー)
 
 


▲礒の香り漂うメインストリート

 

小浜市の海沿いにある「若狭小浜お魚センター」は、魚介類を扱う商店や食堂など全12店舗が軒を連ねています。各店舗が、市場で仕入れた新鮮な魚を独自の干し物や加工品にして販売しています。魚の鮮度、種類の豊富さ、お得さが自慢です!

 


▲色鮮やかで美味しそうな魚がいっぱい!

 

季節ごとに魚の種類が変わり、加工品は店によって味付けも異なるので、一度だけでなく、二度、三度と訪れるのがオススメ。御食国として古くから皇室に献上してきた自慢の海鮮を楽しめます。

 

若狭小浜お魚センター
福井県小浜市川崎2-5-1
📞0770-53-1530
【営】7:00~(閉店時間は店舗により異なる)
【休】不定水曜、年始  WEBサイト

 
 
 
 
 
 

 

\風情ある町歩き/
三丁町(さんちょうまち)
 
 


▲映画のセットのような素敵な雰囲気
 

小浜市には、かつて「茶屋町」として栄えた場所があります。それが「三丁町」です。市街地からほど近く。海沿いの道から路地に入ると、石畳の風情ある家屋が連なった街並みが。

 


▲冒険感覚で足を進めたくなる町です

 

三丁町には、昔ながらの建物を活用した日本料理店やカフェ、町家をリノベーションした宿泊施設があります。料亭では芸妓遊びの体験も可能。狭い路地が入り組んでいて、その先に何があるのか、ワクワクドキドキしますね。

町歩きで、情緒ある雰囲気を感じてみてください。

 

▲NHKの連続テレビ小説「ちりとてちん」のロケ地になりました

 

三丁町
福井県小浜市小浜香取

 

 

\世界で一つのオリジナル箸研ぎ体験/
箸匠せいわ(はししょうせいわ)

 

意外と知られていませんが、実は小浜市は、日本の塗箸の生産シェア80%を占める「塗箸の一大生産地」です。御食国(みけつくに)として食材だけではなく、その食を支える箸の生産量でも日本を支えてきました。

 



▲レクチャーを受けながらグラインダーで研いでいきます

「箸匠せいわ」では、塗箸をつくる体験ができます。まず、6色の箸から好きな色を選びます。箸は何色もの漆が塗り重ねてあり、グラインダーと呼ばれる機械に当てて研ぐと、外側の漆が削られ、中に隠れた色が出てきます。

 


▲世界で一つ、オリジナル若狭塗箸の完成です!
 

削り方によって、様々な形・模様を描き出すことができます。世界で一つだけのオリジナル箸をつくってみてください。

 

箸匠せいわ
福井県小浜市竜前6-2
📞0770-56-0884 【営】9:00-17:00 年中無休(年末年始は要確認) 【料金】体験1膳 400円  WEBサイト Facebook

 

 

\食のテーマパーク/
御食国若狭おばま食文化館(みけつくにわかさおばましょくぶんかかん)

全国に先駆けて「食のまちづくり条例」を制定した小浜市。その拠点となるのが、「御食国若狭おばま食文化館」です。

ここはまさに「食のテーマパーク」! 


▲食をテーマにした「ミュージアム」で食を学ぼう
 

実際に調理・加工体験ができる「キッチンスタジオ」、若狭塗箸の研ぎ出しなど伝統工芸体験が可能な「若狭工房」、食の展示スペース「ミュージアム」など、食にまつわる体験が目白押しです。また、隣接するレストラン「濱の四季」では、小浜の美味しい食事を楽しむことができます。

 


▲身体の芯から温まる「海草風呂」
 

館内には温浴施設「濱の湯」を併設。不老長寿の湯「海草(あまも)風呂」は、ミネラル豊富な海草エキスの効果で「お肌がうるおう」と大人気です。旅の疲れを癒やすには、ピッタリです!

 

御食国若狭おばま食文化館
福井県小浜市川崎3-4
📞0770-53-1000  WEBサイト Instagram

◇ミュージアム 【営】9:00-18:00(3~10月)、9:00-17:00(11~2月) 【休】水曜(祝日は開館)、12/28~1/5 

◇濱の湯 📞0770-53-4126 【営】10:00-23:00 【休】第3水曜、メンテナンス日(不定期) 【料金】中学生以上650円、小学生以下320円 ※3歳未満無料 WEBサイト Instagram
◇濱の四季 福井県小浜市川崎3-5 📞0770-53-0141 【営】11:00-14:30(14:00LO)  【休】第3水曜(祝祭日は営業)、年末年始 WEBサイト Instagram

 

 

 

\小浜の海の安全を守る2つの神社/
若狭姫神社・若狭彦神社(わかさひめじんじゃ・わかさひこじんじゃ)

 

数多くの寺社仏閣がひしめく小浜市の遠敷(おにゅう)地区。そこに若狭姫神社(下社)、若狭彦神社(上社)はあり、この2つの神社を総称して「若狭一の宮」と呼んでいます。

 
 

▲若狭姫神社の鳥居は荘厳な雰囲気

 

祭神は、若狭彦神社が彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)、若狭姫神社が豊玉姫命(とよたまひめみこと)と異なりますが、どちらも「海上安全」「海幸大漁」の守護神です。

 
 
 

▲若狭彦神社の厳かな空気に吸い込まれそう

 

海にまつわる神様が祭られているのは、古くから鯖街道として知られている若狭小浜らしいですね。2つの神社は、境内に本殿・神門・隋神門の3つが一直線に配置されているので、その点も注目してみてください。

 

若狭姫神社
福井県小浜市遠敷65-41
📞0770-56-1116

若狭彦神社
福井県小浜市竜前28-7

 

\小浜の名勝も満喫!/
若狭フィッシャーマンズ・ワーフ(わかさふぃっしゃーまんずわーふ)


小浜港近くにある「若狭フィッシャーマンズ・ワーフ」は、若狭の魅力を丸ごと味わえる施設。

 

若狭小浜の名勝『蘇洞門(そとも)』をめぐるクルージング「蘇洞門(そとも)めぐり」は、若狭フィッシャーマンズ・ワーフから出航しています。遊覧船に乗ってたどり着くのは、日本海の荒波がつくりあげたダイナミックな景観! 長さ6kmにも及ぶ断崖美と奇岩・洞門が織りなす歴史ロマンを満喫する約60分のクルージングを楽しめます。

 
 

▲自然がつくりだすダイナミックな景色は見ごたえあり!

 

豊富な海鮮メニューを楽しめるレストラン「海幸苑」では、美味しい海の幸に舌鼓。若狭自慢の海鮮土産を数多く取り揃えるお土産コーナーも必見ですよ。

 
 

▲海幸苑でよっぱらいサバの炙り丼をどうぞ!

若狭フィッシャーマンズ・ワーフ
福井県小浜市川崎1-3-2
📞0770-52-3111
【営】8:30-17:00(4~11月)、9:00-17:00(12~3月) 【休】火曜(12~2月のみ) WEBサイト Instagram
◇海幸苑【営】11:30-15:30(15:00LO)
◇とれとれ寿司【営】8:30-19:00(4~11月)、9:00-19:00(12~3月)
◇蘇洞門めぐり【出航】9:30~、 11:00~、 12:30~、 14:00~、 15:30~※所要時間は約60分 【料金】中学生以上2,200円、小学生1,100円、幼児(未就学児)無料 ※12月-2月は全便運休
 

 

\京都の食文化は小浜生まれ/
鯖街道ミュージアム(さばかいどうみゅーじあむ)


▲大きな「サバ」がお出迎え

 

かつて若狭の海産物や塩は、都のあった京都に運ばれていました。特に若狭の海で水揚げされた鯖が多く運ばれたことから、若狭と都をつなぐ街道群は近年「鯖街道」と呼ばれ、京都の食文化を支えた鯖街道は「日本遺産」に認定されています。

 

日本遺産ガイダンス施設である「鯖街道ミュージアム」は、鯖街道をはじめ、小浜市の文化財や伝統芸能、祭を紹介しています。

 


▲小浜市に関する展示もあります

 

館内には、福井県内で日本遺産に認定されている北前船についても知ることができます。北前船に乗船した気分になれるトリックアートもあるので、ファミリーでも楽しめますよ!

 


▲飛び出す北前船でぜひ写真撮影を

鯖街道ミュージアム
福井県小浜市広峰17-1
📞0770-64-6034(小浜市役所文化交流課)
【営】9:00-17:00 【休】火曜、12/29~1/3 WEBサイト