北陸新幹線県内開業後の来年秋に北陸3県で展開される大型観光企画「北陸デスティネーションキャンペーン(DC)」のプレキャンペーンの一環で10月7日、JR敦賀駅から小浜線を経由し城崎温泉駅(兵庫県豊岡市)を結ぶ団体臨時列車の運行が始まった。同区間の直通列車運行は初めて。敦賀駅では初日、敦賀市公認キャラクターの「ツヌガ君」らが出発する列車と乗客を見送り、県内停車駅でも特産品販売などでもてなした。
JR西日本は北陸DCの期間に、今回と同区間でハイグレードな新型観光列車を運行する予定で、機運を盛り上げようと臨時列車を走らせる。敦賀発は7、21日と11月4、18日、城崎温泉発は8、22日と11月5、19日の計8本運行する。
臨時列車は、大阪―鳥取間の特急はまかぜとして使われている「キハ189系」車両を活用。DC期間も同車両を改装し、新型列車として走らせる。
午前10時10分ごろ、車両が敦賀駅に入り、同40分の出発までの間、乗客や鉄道ファンらが写真を撮るなどして楽しんだ。NPO法人「THAP(タップ)」のつるがおもてなし隊は新幹線開業をアピールするオリジナルグッズを配布した。
この日の列車は県内で十村駅(若狭町)や小浜駅、若狭高浜駅に停車。それぞれ地元住民がへしこやサバずしを販売した。
列車を利用した兵庫県の男性は、「ローカル線を旅することができることに魅力を感じて参加した。地元の特産品を買うなどして楽しみたい」と話していた。
プレキャンペーンでは、JR西日本の観光列車「サロンカーなにわ」が金沢―新大阪・大阪間を8日から11月26日まで計6本、団体臨時列車として特別運行する。
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