おぼろ昆布

古くから陸路と海路が交わる交通交易の要地として栄えてきた敦賀。江戸時代に入ると「北前船」が登場し、東北や北海道から運ばれる食材や物資が集まる集積港として賑わいます。そういった物資のなかでもっとも珍重されたのが昆布です。北海道の利尻や羅臼から敦賀へと運ばれてきた昆布は、熟練職人の手により加工、熟成。最高級の昆布として京都や大阪の一流料亭へ卸されました。日本料理の基本はカツオと昆布からとったダシ。日本の“旨み文化”の一端を敦賀の昆布が担ったといっても過言ではないでしょう。

さて、敦賀の昆布の代表的なものとしては「おぼろ昆布」が挙げられます。とくに職人が熟練の技で削り取る「手すきおぼろ昆布」はもはや芸術品。向こう側が透けて見えるほど薄く、その手触り、口当たりはまるで薄絹のよう。口に含むと甘酸っぱく、ほのかに潮の香りが広がります。おにぎりに巻いたり、お吸い物に加えたりと、さまざまな料理に使われています。現在でも、全国に流通するおぼろ昆布の約85%が敦賀で生産されています。

(写真)
手すきおぼろ昆布は、今でも熟練の昆布かき職人が丁寧に手すきして加工されています。その卓越した繊細な技は、機械では決してマネできません。

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