明治から現代までの学校や教育の変遷を写真パネルなどで紹介する福井県教育博物館の企画展「学校150年物語」嶺南出張展示が6月8日、若狭町パレア若狭で始まった。はかま姿で体操をする児童の写真など、同町の小中学校の昔の様子も紹介している。18日まで。
企画展は、身分や性別にかかわらず全ての子どもが学校で学べる「学制」が1872(明治5)年に発布されたことを記念して昨年夏から今年1月まで坂井市の同博物館で開かれた。今回は嶺南の人にも見てもらおうと、同町との共催で出張展示を企画した。
「若狭町小中学校コーナー」を新設し、旧明倫小を含む小中12校を学校ごとに写真で紹介した。明治や大正期の木造の校舎や校舎の前に整列する子ども、明治後期の体育祭ではかま姿で体操をする児童、昭和期のパン食い競走や綱引きなど、時代の移り変わりが見て取れる。校歌も一校ずつパネルで紹介している。
近代教育の創始や制度の確立、拡大、戦時下の教育、戦後の教育改革といった歴史などは漫画パネルで解説した。1人1台の端末支給といったICT教育の導入など現在の教育にも触れている。同博物館の巣守俊彦館長は「時代とともに学びは変わっていくが、家庭、地域、教員が一体となって子どもを育てるのは今も昔も変わらない」と話している。
期間中の土日曜は、明治期にノート代わりに使っていた石盤のレプリカで文字を書く体験や、明治や昭和など年代別の教科書も展示する。
(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)