
万博に向け迫力あるお囃子を披露する住民ら=12日夜、小浜市まちの駅・旭座
大阪・関西万博で7月16日行われる福井県のPRステージ「恐竜王国福井DAY」で披露する小浜市小浜地区の秋祭り「放生祭(ほうぜまつり)」のお囃子(はやし)の公開稽古が12日夜、同市まちの駅・旭座で行われた。山車(やま)でお囃子を担当する八つの区が一堂に会し、迫力ある演奏を披露。関係者は「祭りの熱気を全国に広めたい」と本番に向け意気込みを見せた。
放生祭は同市男山の八幡神社の例大祭で、若狭地域最大の秋祭りとされる。同地区の24区が半数ずつ隔年で出番を務め山車や獅子、大太鼓や神楽などを披露する。380年余りの歴史がある県無形民俗文化財で、今年は9月13、14日に行われる。
PRステージには8区の小学3年から大人まで約60人が出演する。今春から合同で稽古を重ねてきた。
公開稽古では色とりどりの着物姿の出演者が本番同様に3曲を披露した。3曲目の「獅子」では軽やかで美しい笛の音に合わせて迫力ある太鼓が一斉に打ち鳴らされた。同じ曲でも太鼓のばちを振り上げるタイミングなど、各区に違いがあり、演奏にアクセントを加えた。
例年の祭りでは山車の担当区が一堂に演奏することはなく、珍しい光景を一目見ようと立ち見が出るほど多くの人が訪れた。観客を入れ替え、2回の演奏を行った。
太鼓のたたき手として出演する小浜中3年の生徒は「本番はステージ中央付近で演奏すると思うのでミスなくたたきたい。小浜に注目を集め、放生祭を見学に訪れる人を増やせたら」と話した。
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