蘇洞門を巡る遊覧船に乗船し景色を楽しむ乗客=19日、小浜湾

 小浜市の内外海半島にある景勝地「蘇洞門(そとも)」を巡る遊覧船の安全と盛況を祈願する「蘇洞門開き」が4月19日、同市川崎1丁目の若狭フィッシャーマンズ・ワーフ遊覧船乗り場で行われた。式典後、遊覧船に乗り込んだ招待客ら約40人は心地よい風を浴びて快適な航海を楽しみ、迫力ある断崖に見入っていた。

 「大門(おおもん)・小門(こもん)」とよばれる洞門や、網目のようにいくつもの亀裂が入った断崖などが長さ6キロにわたって続く国の名勝。カメが2匹上下にいるように見える岩「夫婦亀岩」といった奇岩なども見所で、昨季は約2万人が乗船した。

 式典と神事には杉本和範市長ら約20人が出席。遊覧船を運航する「そともめぐり」の時岡節夫会長は「お客さんに安心して喜んで乗ってもらえるよう、使命感を持って取り組んでいく」とあいさつ。玉串を奉納し安全と千客万来を祈った。

 その後招待客らを遊覧船「みやび」に乗せ出港。同便は波が高かったため大門・小門近くに上陸できなかったものの、乗客は蘇洞門を巡って断崖を見上げ、壮大な景色を楽しんでいた。家族4人で乗船した小浜市の児童は「岩が大きくてすごかった。船に乗れて楽しかった」と話した。

 遊覧船は11月末まで。午前9時半~午後3時半で1日に5便ある。ゴールデンウイーク中は最大11便に増便する。所要時間は約1時間で中学生以上2500円、小学生1200円。

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