わらを束ね、玉作りに励む参加者=11日、旧敦賀北小

 福井県敦賀市相生町の旧西町通りで1月19日に開催される国指定重要無形民俗文化財「夷子(えびす)大黒綱引き」に向け11日、大綱作りが旧敦賀北小体育館で始まった。約60人が参加し、わらを束ねるなどの作業に取り組んだ。

 旧西町で400年以上続いてきた伝統行事。地元民だけでなく見物客も綱を引くことができ、夷子方と大黒方が綱を引き合い、夷子方が勝てば豊漁、大黒方なら豊作の1年になるとされる。「参加型」を強く打ち出そうと、4年ぶりに行われた昨年から準備段階の大綱作りで一般参加を募集している。

 この日は、午前9時から作業を開始。募集して集まった市民や「敦賀西町の綱引き伝承協議会」のメンバーらが、わらの外側の柔らかい部分をむいて直径4センチほどにに束ね、綱の材料「玉」を黙々と作っていった。午後からは、玉をつないで麻のロープに巻き付ける作業も行った。参加者は「伝統のある綱引きの準備に携われてうれしい。丈夫な綱を作りたい」と作業に励んでいた。

 12日も午前9時からと午後1時から、同体育館で作業を行い、長さ50メートル、直径25センチの大綱を完成させる。飛び入り参加も可能。

 19日の綱引きは午後2時ごろから。協議会の会長は「当日も多くの人に参加や見学して楽しんでもらいたい」と話していた。問い合わせは同協議会=メールtrdtzy@gmail.com

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