小浜湾で育ち、きめ細かい輝きを放つ真珠「若狭パール」の選別作業が、福井県おおい町内の養殖業者でピークを迎えている。冬の寒さで真珠は巻き(真珠層の厚さ)、照り(輝き)ともに良い仕上がりに。昨年より2倍以上の出荷を見込んでおり、従業員は一粒一粒、丁寧に作業を進めている。
若狭パールは、小浜湾に面したおおい町犬見、小浜市甲ケ崎で養殖されている。猛暑による海水温の上昇で貝の死滅が懸念されたが、間宮真珠養殖場(同町犬見)では予定通り約10万個の真珠を取り出す計画。5月からアコヤガイに真珠を形作る「核入れ」を行い、真珠を取り出す「貝割り」は12月13日に始めた。従業員が貝をナイフでこじ開けると、中からキラリと光る真珠が顔を出した。
貝割り後には森下店長が真珠の選別作業。一粒ずつピンセットでつかみ形や色、真珠層の厚みを見定め、10等級ほどに仕分けている。大きさは直径6~8ミリが多く、大きいものでは9ミリの大玉サイズも。12月に入って海水温が低くなり真珠の光沢も増してきたという。森下さんは「巻きが良いため突き上げるような力強い輝きがある。出来は良い」と自信をみせる。選別は1日約6千個のペースで今月末まで続けられる。
同社では、ネックレスやペンダントなどに加工して販売しているほか、1~3月には三重県で行われる入札にかける。問い合わせは同社=電話0770(77)0432(年末年始は休み)。
(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)