特別公開されている佐久間艇長夫妻の直筆書簡=若狭町佐久間記念交流会館

 明治時代に訓練中に潜水艇が沈没し、30歳の若さで殉職した福井県若狭町出身の旧海軍大尉、佐久間勉艇長夫妻の直筆書簡3点が、若狭町佐久間記念交流会館で特別公開されている。妻の次子を亡くした悲しみなどがつづられている。5月31日まで。

 佐久間艇長は明治43(1910)年4月15日、山口県沖で訓練中に通風筒からの浸水で沈没し、乗組員13人とともに殉職した。沈みゆく中で冷静に部下を指揮し、遺書には沈没の原因などを詳しく記した。

 4月から特別公開しているのは佐久間艇長が定宿にしていた「舞鶴館」(京都府舞鶴市)に送ったはがき2通と、妻の次子が同館に送った手紙1通。いずれも町が昨年6月に寄贈を受けた。

 次子の手紙はおかみへの感謝や妊娠したことをつづっている。次子が出産後に亡くなったことを知らせる佐久間艇長のはがきは、子どもは健康に生まれたことなどを紹介。突然の訃報に驚いた気持ちもつづられている。もう1通のはがきは次子の写真を送る手配をしていると伝えている。

 町の担当者は「結婚してから1年ほどで次子さんは亡くなってしまったが、互いに愛し合っていたことが分かる貴重な資料」と話している。

 午前9時から午後5時開館で入館無料。毎週月曜と第3日曜は休館。問い合わせは同館=電話0770(45)1780。

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