福井県おおい町名田庄地区を周回する「名田庄トレイル」(約100キロ)は、京都との県境などを尾根伝いに上り下りするロングトレイルルートだ。山道を歩きながら地区の歴史や文化、美しい自然風景を楽しめるのが魅力で、本年度中の整備完了を目指している。8月26日にはルートの一部を活用し住民有志がトレイルイベントを予定しており、開催への機運が高まっている。
町が2021年度から3カ年で整備を進める名田庄トレイルは、名田庄地区と小浜市、京都、滋賀などとの境を結びルート上には頭巾山(とうきんざん)(871メートル)をはじめとした山々が連なる。現地調査やルート設定が進む中、地元有志がトレイルを活用した「ナタショウトレイルランニングレース2023」を企画。開催に向け準備を進めている。
ランニングレースは、道の駅「名田庄」周辺を出発し、頭巾山や堀越峠(510メートル)、八ケ峰(800メートル)、五波峠(585メートル)を通り八ケ峰家族旅行村に向かう高低差約600メートル32キロのコース。頭巾山の登山口付近から同旅行村までの約20キロがトレイル区間となっている。山道から見える京都の山々、若狭湾の絶景などを楽しめるのが見どころで「(京都との)県境の尾根を走れるコースはなかなかない」と実行委メンバーは話す。
定員100人を募集したところ、わずか数週間でチケットが完売。50人分の追加募集も1日で完売する人気ぶりだ。実行委メンバーは「若狭と丹波の尾根道を走りながら名田庄の自然などを満喫してほしい」と話している。
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