福井県名田庄地区の西端、納田終(のたおい)の無住集落で、古民家を改修し2020年にオープンした「よざえもんカフェ」。人影のなくなった土地に往来を生み、自然豊かな里山を守り続けるための交流拠点となっている。

 納田終で田植えや川遊びなどの環境体験学習を行うNPO法人「森林楽校・森んこ」が管理、運営している。シカ肉を使ったバーガーなどを提供しており、宿泊もできる。基本は完全予約制の不定期営業だが、昨年は延べ600人以上の利用客があった。

 同法人代表は100年続く里山作りを目指し、5年ほど前から「夢充集楽(むじゅうしゅうらく)」の構想を掲げる。「いろいろな人が集まり化学反応が起きる場所になれば」と無住集落にあえてカフェを開き、ホタルの観察会など季節の催しも行っている。

 現在では県内外の大学生がフィールドワークで訪れ、関東など遠方から催しに参加する人もいる。萩原さんは「里山作りを続けていく次世代の人たちを育てていきたい」と話している。

 予約・問い合わせは同カフェ=電話0770(59)1135。

(※福井新聞社提供。無断転載を禁止します。記事に関するお問い合わせは福井新聞社へ。)