福井県小浜市田烏の棚田を1600個の発光ダイオード(LED)キャンドルで彩るイベント「たがらす棚田キャンドル」が26日まで行われている。暗闇に棚田の姿が浮かび上がり、遠くにともるいさり火と相まって一帯は幻想的な雰囲気に包まれている。
田烏の棚田は若狭湾に面し、昨年2月に農林水産省の「棚田遺産」に選定された。イベントは地元住民でつくる「たがらす我袖倶楽部(わがそでくらぶ)」が、2012年から春や秋に開いている。
イベント初日の20日夜はLEDキャンドルに加え、ろうそく約千個もあぜ道に並べられた。日が暮れるにつれて次第に点灯し始め、午後7時半ごろには柔らかい光が棚田を縁取った。LEDキャンドルは15分間隔でオレンジや青、ピンクに色を変えていき、親子連れらが「きれい」と声を上げながら棚田を歩いたり、愛好家が夢中で写真に収めたりする姿が見られた。
家族で訪れた近くの山下歩美さん(35)は「いつも見る田んぼとは違う華がある。こうして地元ににぎわいが出るのはうれしい」と笑顔で話した。
キャンドルは日没後約4時間点灯する。
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