
ふるさとづくり大賞の優秀賞を受賞したデキタの時岡代表取締役(前列右から2人目)ら=15日、若狭町熊川
「FOOD SHIFT セレクション2025」で優秀賞を受賞した「和食に合う粒マスタード」=15日、若狭町熊川
地域活性化に貢献した団体、個人をたたえる総務省の本年度ふるさとづくり大賞で、福井県若狭町の熊川宿を拠点に古民家宿運営などを手がける「デキタ」が優秀賞(総務大臣表彰)を受賞した。同社の時岡代表取締役は「受賞をきっかけに熊川をもっと注目してもらえると思う。今後も地域資源の活用の幅を広げ、地域再生に取り組んできたい」と決意を新たにした。
ふるさとづくり大賞優秀賞
地域密着、官民連携今後も
優秀賞は最優秀賞(1件)に次ぐ賞で、本年度は全国3件が選ばれ1月14日に発表された。
デキタは、2018年に東京から重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の熊川宿に拠点を移し、古民家再生に取り組んできた。これまで、シェアオフィス「菱屋」や分散型宿泊施設「八百熊川」、食品加工所「KIKUYA」などを整備。熊川宿の各店舗と連携したマルシェの開催や、地域食材を活用した商品開発、官民連携で開発された複合アウトドア施設「山座熊川」の運営も担っている。デキタの取り組みによって、熊川全体が盛り上がり宿内の空き家を活用した新規出店にもつながっているという。
時岡さんは「一つの会社が地域に密着し、多業化していったことや、積極的な官民連携などが認められた」と受賞を喜ぶ。今後に向けては「熊川の関係人口をもっと増やし、より良い地域にしたい」と話していた。
農水省セレクション優秀賞
山内かぶらの種、マスタードに
若狭町のデキタは町の伝統野菜「山内かぶら」の花から取れる種を使った「和食に合う粒マスタード」を農林水産省の「FOOD SHIFT セレクション2025」にエントリーし、優秀賞に輝いた。
同セレクションは、持続的な食料システムの普及に貢献する優良な産品を表彰するもので、農水省が初めて実施した。地産地消や国産農林水産物の消費拡大、インバウンド消費拡大など4部門あり、全国から計800品以上のエントリーがあった。流通や外食事業者が審査し、優秀賞に90点、最優秀賞に10点が選ばれた。
粒マスタードは、2021年に山内かぶらの生産者グループ「山内かぶらちゃんの会」がレシピを考案。しかし、会の高齢化や人手不足で商品化にはたどり着かず、同社の山川さんに商品化を提案した。その後、山川さんは、大量生産できるようにレシピの一部改良を行い、22年から販売を開始した。
粒マスタードは、山内かぶらの種や町内の梅園の梅酢などが入った調味液で製造している。山川さんは「梅酢の爽やかさやカブの風味があることで、肉のほか和食や魚料理、野菜にも使いやすい」と強調する。
県内の道の駅や全国各地の小売店などで取り扱っており、販売本数は年々増加傾向。現在は年間約2500本売れているという。山川さんは「かぶらちゃんの会のお母さんたちが受賞をすごく喜んでくれたのが何よりもうれしい。これからも地元の人に喜んでもらい、外から来た人にも若狭の魅力を知ってもらえるよう、地産地消の取り組みを頑張りたい」と話していた。
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