海藻の種類や分布、利用の歴史などに関する企画展=若狭町の県海浜自然センター

 海藻の種類や分布、利用の歴史などに関する企画展「びっくり海藻の不思議展」が福井県若狭町の県海浜自然センターで開かれている。古くから各地で採集されていたことや若狭湾にある海藻の海中林について知ることができる。7月28日まで。

 海藻は緑色の緑藻、赤色の紅藻、茶色の褐藻の3グループに分けられ、日本沿岸には1500種類以上が生息している。企画展では、潮の満ち引きで陸になったり海になったりする「潮間帯」で、緑藻が多く見られるとしている。

 平安時代には現在の青森県から福岡県まで各地で採集され都に集められていたと紹介。戦国時代には乾燥して保存できる海藻は非常食として利用され、ノリの養殖やコンブでだしを取ることは江戸時代に始まったと解説している。

 若狭湾にはホンダワラ科の海藻の海中林が広がっていることも伝え、多くの魚が来て卵を産むとしている。同科の海藻は空気の入った気胞が付いているため、海中では樹木のように立っているという。

 食品や化粧品、歯磨き粉の中で、どれに海藻が使われているかを当てるクイズなどもある。入館無料で、期間中は18日が休館。

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