空き店舗や空き家が解体される際に出る廃棄物を修理したり新たな商品にアップサイクルしたりして販売する店舗「フタタビ」が7月1日、福井県敦賀市神楽町1丁目にオープンする。新幹線敦賀開業を前に「敦賀のSDGs(国連の持続可能な開発目標)モデル事業として、商店街に新たな“価値”を加えたい」と意気込んでいる。
昨年12月、デザイナーの山崎さんが知人の工務店経営者、イベントプランナーの3人で合同会社「FUTATABI」を設立。県や市などの「敦賀まちづくり魅力UP応援補助金事業」を活用し、気比神宮向かいの木造空き店舗のリノベーションを続けてきた。2階建てだった建物を1階と2階部分の梁(はり)だけを残して天井を撤去し吹き抜けにした。
店内には、博物館通りの文具店で使われていた木製タンスや市内空き家から引き取った食器、ジューサー、古時計、額縁など500点以上の商品が並び、昭和レトロな雰囲気を漂わせる。空き家の廃棄ガラスを溶かして吹きガラス製法で作られた皿や、廃棄するはずの食器に穴を開けて作ったランプシェードといったアップサイクル商品もある。
山崎さんは「古道具は誰かにとってはごみでも誰かにとっては宝。そういうところがおもしろい。北陸新幹線開業を迎える敦賀の新しい誘客拠点にしたい」と話している。
営業時間は午後1~5時。火、水、木曜休み。商品に使う材料に大正~昭和の古い家具や木工品などを引き取っている。問い合わせは山崎さん=電話080(4259)4739。
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