NHK連続テレビ小説「らんまん」のモデルとなった高知県出身の植物学者、牧野富太郎博士ゆかりの植物が、ラムサール条約に登録されている福井県敦賀市樫曲の中池見湿地に生育していることを紹介する写真展が6月12日、敦賀市役所で始まった。19日まで。
国際的にも重要な中池見湿地の豊かな自然を感じてもらおうと、音楽演奏と湿地紹介に取り組む「中池見と音楽を愛する会」と、湿地保全のNPO法人「中池見ねっと」が開いた。
牧野博士が発見、命名するなどしたゆかりの植物の写真パネルを10点並べた。「トリガタハンショウヅル」は博士が高知県の鳥形山で採取したものをタイプ標本にしたことから山の名前からつけた。発見した「オオタチツボスミレ」の写真には、花の唇弁に紫色の筋が細かい網目状になっているといった説明文を添えている。ドラマに登場するシソ科多年草キランソウの写真もある。
12日は愛する会代表によるオカリナの演奏会があり、ドラマの主題歌、あいみょんの「愛の花」など4曲を披露した。代表は「多くの人に湿地に関心を持ってもらい、市街地の近くにこんなにもすばらしい場所があることを知ってもらえたら」と話している。
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