福井県内市町や観光団体などでつくる「ふくい城巡りプロジェクト」実行委員会は、越前朝倉氏攻めの際に徳川家康が陣を取ったとされる美浜町の土井山砦(とりで)の御城印を同町久々子の「九十百千(こともち)」で販売している。NHK大河ドラマ「どうする家康」の放映に合わせ、土井山砦や家康ゆかりの伝承が多く残る同町の歴史発信につなげる狙い。
土井山砦は、1570(元亀元)年の越前朝倉氏攻めの本陣として使われ、織田信長が豊臣秀吉や家康を率いて入城したとされる国吉城の出城と伝わる。同城から南西へ約4キロの丘陵部にあった。現在は城郭中心部の遺構はほとんど残っていないが、堀切で区画された連郭式曲輪群の一部を見ることができる。
九十百千は食堂や売店が備わる施設で、ドライブイン「五湖の駅」がリニューアルし4月にオープン。国道27号を挟み土井山砦の北側にあり、敷地内に土井山砦の歴史や伝承を紹介する看板を立てPRしてきた。
御城印のデザインは、「徳川家康ゆかりの地 佐柿国吉城出城 土井山砦」の文字とともに、徳川家の家紋「三つ葉葵」もあしらわれている。1枚税込み300円で、売店で販売している。問い合わせは九十百千=電話0770(32)3339。
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