防火を祈る福井県敦賀市白銀町の白銀神社の「火まつり」は5月4日夜、JR敦賀駅周辺で開かれた。コロナ禍で4年ぶりの開催。男衆に加えて女性や子どもらも火みこしを乗せた台車を引いて練り歩き、夜の市街地は活気に包まれた。
白銀町では昭和初期から火災が相次ぎ、1949年に京都の神社から火の神などの分霊を迎え、白銀神社を建立した。火まつりは同神社の春の例大祭の宵宮に位置付けられている。
今年は子どもみこしやたいまつ行列などをやめて規模を縮小。砂などが入った重い鉄釜の火みこしは台車に載せた。
午後6時半ごろ、火みこしが神社を出発すると、鉄釜から激しく出る炎と白い法被を着た人々の熱気で辺りは活気づいた。触れ太鼓や拍子木に続いて、男衆らは台車を押しながら「わっしょい」「わっしょい」と威勢よく歩いた。子どもたちも赤や緑色の法被を着て声を張り上げた。
途中の立寄所では、住民らが次々と献木を鉄釜に入れ、火災が起きないように祈っていた。商店街の人たちも店先に出て威勢良く繰り広げられる炎のまつりを堪能していた。
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